波動関数の不思議



2013/6/30
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公開日 2002/2/27

波動関数とは粒子(りゅうし)の観測確率を記述する関数です。 波動関数の物理的意味はなんでしょうか? これを考えてみたいと思います。

波動関数
波動関数

波動関数の形

たとえば、1個の電子が飛んでいるとします。 直径1センチメートルぐらいのビー玉が飛んでいるところを思いうかべましたか? その電子の状態は波動関数で記述できます。上記の図で表現できます。

この絵は1次元の波動関数を表しています。右方向が電子の進行方向です。 上方向が虚数(きょすう)です。ななめ方向が実数です。 波動関数は複素数のため、それを表現するために3次元空間が必要となります。 多くの人は、複素数は「ありえないモノ」と思っているかもしれません。 しかし、絵で見ると普通(ふつう)の「らせん」です。

横軸からの距離が波動関数の高さです。波動関数の絶対値と呼ばれています。 横軸からの方向が波動関数の角度です。波動関数の位相と呼ばれています。

この絵は電子が飛んでいるというイメージから程遠いですね。 この絵をみても不思議さを感じない人がいるかもしれません。 しかし私は、大部分の人が次のように感じると思います。

「この絵はまったく電子に見えない」

そのように感じるのが、普通(ふつう)の感覚だと思います。

コペンハーゲン解釈(かいしゃく)

電子の半径は1フェムトメートルより小さいです。 1フェムトメートルは、10-15メートルです。 原子(かく)の大きさは1フェムトメートルです。 電子は原子の大きさに広がっています。原子の半径は53,000フェムトメートルです。 原子(かく)が半径1ミリメートルの球ならば、電子は半径53メートルの領域に広がっていることになります。 そして私たちは電子を1カ所で観測します。 これを波動関数の収縮といいます。

これは不思議なことだと思います。観測すると波は突然(とつぜん)消えてしまうのでしょうか? この不思議さを説明する考え方にコペンハーゲン解釈(かいしゃく)があります。 コペンハーゲン解釈(かいしゃく)は、この現象を次のように説明します。

このようにコペンハーゲン解釈(かいしゃく)の考え方はとても合理的です。 しかし、私の世界観からすると、この考え方には、不思議な感覚を覚えます。 たとえば、 「正しく動作しているiPhoneの中身を見たら…空だった!」 というような感覚です。

波動関数の物理的意味

波動関数の物理的意味とはなんでしょうか? 波動関数はなにを表しているのでしょうか?

私たちは、3次元空間に生きています。 アインシュタインは、 「空間が、曲げることができる材質で、構成されていること」を 教えてくれました。 であれば、波動関数も曲げることができる材質で、構成されている可能性があります。 波動関数の絶対値は、空間の長さのようなものかもしれません。 波動関数の位相は、空間の角度のようなものかもしれません。


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